台湾の元米山奨学生が、日本人のために設立した奨学金です
この奨学金は、かつて日本に留学し、日本のロータリークラブから奨学金を受けた学友たちが、台湾の大学・大学院で学ぶ日本の若者に奨学金を支給し、日台の絆を深める人材を育てようとするものです。
この奨学金の特長は、奨学金が支給されるだけではなく、実際に日本へ留学経験のある学友が「カウンセラー」として、台湾での生活に不安がないよう相談にのってくれること。また、月に一度、台湾米山学友会*1メンバーと交流する機会があることです。 せっかく留学するからには、大学関係者だけではなく、台湾の社会人とも絆を深めたい! そんな方は、ぜひご応募ください。
注1:「台湾学友会」(正式名称:社団法人中華民国扶輪米山会)は、台湾在住の元米山奨学生(学友)で組織されています
現在、本奨学金の受付窓口は、台湾にある台湾米山学友会(扶輪米山会)となっています。 |
日本人若手研究者対象奨学金の概要
設立11年目を迎える2019年度の採用数は5名です。応募締切は2019年6月30日(必着)です。
応募資格 |
※詳細は「募集要項」をご覧ください |
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採用数 | 5名 | ||||||||
奨学期間 | 2019年9月から2020年8月まで(12カ月) | ||||||||
奨学金額 | 25,000台湾ドル(月額) ※入学金、授業料、宿舎料は個人負担とし、支給しない | ||||||||
補助費 | 「海外往復航空券代(エコノミークラス)」を、上限50,000台湾ドルまで実費支給 | ||||||||
選考スケジュール |
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募集要項と応募書類
申込書と指導教員からの推薦状を、下記の応募書類送付先まで郵送してください。
お問い合わせ・応募書類送付先
公益財団法人 ロータリー米山記念奨学会 中華民国扶輪米山会奨学金係
(*扶輪(フーリン)は中国語で「ロータリー」の意味)
〒105-0011 東京都港区芝公園2-6-15 黒龍芝公園ビル3F
電話:03-3434-8681/FAX:03-3578-8281
※お問い合わせの際は、「台湾留学希望の件」とお申し出ください
採用実績
2009年(第1期) | 1名(国立政治大学大学院) |
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2010年(第2期) | 1名(国立台湾師範大学大学院) |
2011年(第3期) | 2名(国立台湾大学、国立高雄師範大学) |
2012年(第4期) | 2名(国立台北教育大学大学院、国立台湾大学) |
2013年(第5期) | 2名(共に国立台湾藝術大学大学院) |
2014年(第6期) | 2名(国立政治大学大学院、国立台湾師範大学大学院) |
2015年(第7期) | 4名(国立政治大学、国立政治大学大学院、東海大学大学院、国立高雄第一科技大学) |
2016年(第8期) | 2名(国立清華大学大学院、国立台湾大学大学院) |
2017年(第9期) | 4名(国立政治大学大学院、国立台湾大学大学院2名、国立台湾師範大学) |
2018年(第10期) | 5名(国立中興大学大学院、国立台湾大学、国立台南芸術大学大学院、屏東科技大学、国立政治大学大学院) |
第10期生からのメッセージ
家族の一員のように
台灣大學 政治系國際關係組
小菅理沙
私がロータリー米山記念奨学生として認定頂いてから、約2ヶ月の月日が経ちました。
一見すると短い時間のように感じられますが、既にロータリー米山会の皆さまには大変お世話になっていると実感しております。米山会の皆さまにお会いする前は、ロータリーという名称が付くので、畏まって接する必要がある立場の方ばかりだと想像しておりました。しかし、実際にお会いしてみると私の予想は見事に裏切られました。皆さま立派な立場である方という点に間違いはないのですが、初見から私に対して、温かくフレンドリーに接して下さる方ばかりで、すぐに打ち解ける事が出来ました。
特に思い出に残っているのは皆さんと一緒に行った台東旅行です。交通網が比較的発達していない台東は一人で手配して旅行に行くとなると、なかなか効率よく観光をすることが難しいかもしれません。しかし、皆さまと観光バスで巡ることによって、思う存分台東を楽しむことが出来ました。そればかりか米山ロータリーの皆さまと行ったからこそ訪ねることが出来た場所に訪れることが出来ました。例えば、外役刑務所では日本にはない台湾独自の刑事制度を知ることが出来ました。こうした学びが伴う旅となるのが米山の皆さまとご一緒する旅の醍醐味だと感じました。
そして、何より一番の思い出は、私が誕生日だということで、こっそり皆さまが誕生日サプライズを用意して下さったことです。初めて会う方も多い中、一学生の私のために皆さんが時間を共有して下さり、お祝いをしてくださったことに非常に感動を覚えました。まるで家族の一員のように私を気にかけてくださる皆さまは台湾にいる第2の家族のような存在です。言うまでもなく、人生初めての台東旅行はみなさんのおかげで忘れられない思い出となりました。皆さまからの支援への感謝の気持ちを忘れずに、残りの台湾生活では与えられた資源を十分に活かして、学びの多い台湾生活となるよう精進していきたいと考えております。
私は台湾生活一年生です
屏東科技大學 農學部農園生產系
烏谷亜紗子
私の台湾生活は今年の2月から始まりました。言葉の全く出来ない状態で訪れた為に、とにかく初めは辛いことばかりでした。何よりすぐに相談できる相手がいないことや親に無理を言って留学を決意した為に経済的な不安も大きかったことがとても印象的でした。しかし4月に台湾米山奨学会を知り、設立された経緯や前年度の方々と米山学友会の方々とが密接につながり、数々の交流する姿を拝見して、とても魅力を感じ是非自分自身も米山学友会の一員になりたいと強く思っていました。そんな中、正式に学友会入会の通知を受け取り、大変嬉しく思ったこと、さらに今まで抱えていた不安が少し軽くなったのをすごく覚えています。
米山学友会には素晴らしい方々がたくさん所属しており、入会できていなかったら留学中にきっとお会いできなかったような方々で、貴重な経験をさせていただいたと思います。また中国語がまだつたない私に日本語で説明していただいたり、ゆっくりした中国語で話かけて頂いたりと大変親切にしていただきました。最も印象的なのは秋の台東の旅行でした。呉理事長の計らいで監獄を見学したり、原住民の部落にも訪問したりすることができました。
また初めて食べた台東のお米のおいしさにも感動しました。このように私やまたその他の奨学生を心から歓迎してくださり、台湾に留学へきてよかったと感じました。大学院での2年間の研究生活をとても明るいものに変えて頂いたと思います。さらには同じ奨学生とも交流することができ、在住歴の長い方々に気軽に相談することも可能になり、研究に一層専念することができるようになりました。今後も米山学友会の方々とのご縁を是非とも続けていけたらなと思います。
日々の台北生活
國立政治大學 台灣史研究所博士班
松葉 隼
みなさまこんにちは、松葉隼と申します。政治大学台湾史研究所博士班二年に在籍しています。専門は台湾史(日本統治期)、とくに鉄道や港を中心とした交通を研究しています。昨年台湾に来てからすでに1年が過ぎ、みなさまのご支援もあって大きな問題もなくひび充実したくらしを送っています。今回は、あまりおもしろくはないのですが、最近の私の生活について簡単にご紹介します。
基本的には、研究、講義、「仕事」、そして交流という4つの柱から成り立っています。私の研究は、日本統治期の台湾史ですから、資料の解読や整理、先行研究の分析などを中心に行います。ときには、研究会やシンポジウム、学会に参加して報告を行います。大学の教授や諸先輩らと議論や相談を行うことも多いですが、みなさん親切に答えてくださいます。
講義は、専門に関連する大学院の講義を履修していますが、他大学や中央研究院の講義などにも参加しています。政大は田舎にあるので(私の寮はよく蜘蛛やトカゲが出るので夜は驚かされます)、たまに市街に出てくると都会の活気にアてられます。
「仕事」については、昨年からやっている補修班での日本語のレッスンや、先生などから依頼される翻訳、日本語のチェックなどがあります。とくに、将来日本の大学や大学院に進みたい台湾の学生に日本語を教えることは、将来の日台関係構築にプラスになればと思っています。
最後に交流についてですが、これはとくに扶輪社の皆様にお世話になっています。あいにく参加できないことも多いのですが、先日は南山社の例会にお邪魔し、吳憲璋理事長の講演を拝聴しました。萩谷社長,歐元韻さんには大変お世話になりました。今後とも、米山会をはじめとして、扶輪社各社の皆様と積極的に交流し、台湾についてよく知る、聴く機会を増やせれば幸いです。奨学生同期のみなさまとも、各地に広がってはおりますが今後よくお互いを知ることができれば嬉しいです。
台湾での生活
國立臺南藝術大學 應用藝術所繊維組
山中 彩
台湾に来て一年半が経ちます。
初めの一年はビザの手続き、台湾での国民保険、大学院入学の手続き、など全て1人で行い、言語をはじめ環境に慣れていないこともあり、うまくいかないことも多々ありました。
留学を通してそういった困難を経験することは、自分を育てる大きな糧になったと思います。
昨年9月から米山奨学生として選ばれ、金銭的な面はもちろん、パートナーシップ制度により何かあったときに頼れる存在があるということが安心感を与えてくれています。
生活の面だけでなく、私の場合は作品の制作において、制作費がかかります。
金銭的に余裕があると、作品の構想を考えるときに大きなプランで考えることができます。
試作をつくり、トライ&エラーを繰り返すことがより良いものつくりへと繋がります。
自分自身のことのみではなく、度々開催される米山奨学会の会合を通じて、台湾と日本の関係が良好であること、社会的な交流を身近に感じることができることも、今後の自分に大きな影響を与えていると思います。
この一年の奨学生である期間を通して、またこの一年が過ぎても、学友会を通じて知り合うことができた方々とのご縁が続いていくことを願っています。
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